図書室から ~本の紹介~

HOME > 図書室から ~本の紹介~ > 図書室からー本の紹介ー

図書室からー本の紹介ー

投稿日: 2024年12月18日

画像0

図書室から~本の紹介~

 

『「バイアス社会」を生き延びる』

中野信子 著 帯イラスト 藍にいな 小学館

 「10年後、世界を変える君たちへ」というタイトルのもと、様々な職業を持つ作家たちが、1冊1テーマで、子ともたちとその家族に向けて書いた書籍の中の1冊です。

 誰でも生きていれば、バイアス=「偏り・思い込み」に囚われており、それから完全に逃れることはできません。自分が一番「普通」だと思うことは、他の人の「普通」ではなく、また、世間が「普通」だとする考えも、時代と共に変化していきます。

 様々なバイアスを持った人間と接していく中で、何か大切なことを決める時に「自分はどうしたいのか」ということを常に自分自身に問いかけ、周囲の人の意見を鵜呑みにするのではなく、自分のことは自分で最終的に考えて決めるようにする練習をしておくこと。そして、それで失敗したと思っても、長い人生の中で、自分が失敗だと思ったこともそうでなくなることが多々あるということ。そもそも失敗とは誰が決定するのか・・ 脳科学の観点から作者が語ってくれます。

 新刊の棚に置いた瞬間に借りていってくれた方がいました。本を読むということは色々な人の「普通」に触れる機会になると思うので、身近な人だけではなく、様々な人の意見を知って、自分の選択する考え方や捉え方を増やしていくことは、これからの自分を助けることになるかもしれません。

過去の記事一覧はこちら