図書室からー本の紹介ー
投稿日: 2025年2月20日

図書室から~本の紹介~
『お探し物は図書室まで』
青山 美智子 著 ポプラ社
この物語に登場する小町さんという司書は、「なにをお探し?」と問いかけ、図書室を訪れた人が直接的に求めた本と、本当は求めているのかもしれないと彼女が感じた本を薦めます。そこからは、受け取った側が、本を超え、自分の本当に求めているものを探していくのです。
この本に描かれていた、作者の狙いとは違うところで、読者が自分自身の心と文章を紐づけて自分だけの物語を生み出すというという考え方が、とても腑に落ちました。お薦めした本、された本は読み手によっても、その時の精神状態、環境、年代によっても変化するもので、同じ物語というものは存在しないのかもしれません。
自分を知りたい、誰かに理解して欲しい、自分の居場所がどこなのかを探している、そんな方にお薦めしたい本です。