図書室から ~本の紹介~

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図書室からー本の紹介ー

投稿日: 2024年6月21日

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図書室から~本の紹介~

 

『自由への道 奴隷解放に命をかけた黒人女性 ハリエット・タブマンの物語』 

池田 まき子 作 丹地 陽子 絵 「株式会社 Gakken」 

 ハリエット・ダブマンは1822年、アメリカのメリーランド州に「奴隷」の子として生まれました。「奴隷」は例え、小さな子供であっても学校に行くこともなく、毎日朝から晩まで働かされ、自由はありませんでした。そして、「奴隷」には人権はなく、物と同じように売買されていたのです。しかし、どんなに理不尽なことであっても、それが運命であると皆、思っていたのです。

 ハリエットは、成長するに連れ、「なぜ自分達には、自由がないのだろう。体は拘束されても、心までは縛ることはできない。私達は自由になるべきだ」と考えるようになります。そして、ある夜、ハリエットは「奴隷」として暮らしていた場所を抜け出し、夜の闇へと逃げ出します。

 それから数年後、ハリエットは自らの逃亡を成功させるだけではなく、秘密組織「地下鉄道」の一員として、自由になりたいと願う奴隷の人々を救うことになります。そして、後に勃発する南北戦争の前線で奴隷解放のために、部隊を率い、多くの奴隷の人々を逃がすことに成功するのです。

 その時代に当たり前とされていた物事に疑問を持ち、自分の運命を変え、苦しんでいる同じ境遇の人々のために立ち上がったタブマンを、アメリカの自由や多様性の象徴として、新20ドル紙幣の肖像とするという計画が現在、検討されています。

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